「ワインエキスパートを独学で受かった人って、実際どんな感じなの?」
「ネットの合格体験記って、情報がバラバラで読みにくい…」
こんなふうに、独学のリアルを探すのって大変ですよね。そこで今回は、去年独学で合格したばかりの私の体験記を、できるだけわかりやすくまとめました!
今回は前回の記事に続き2次試験編になります。
また「ワインエキスパートってどんな試験?」、「独学とスクールって何が違うの?」という方は、以前投稿した
こちらの記事で詳しくまとめているので、あわせてそちらもご覧ください!
初日にエノテカで絶望!? 飲む方は楽勝!って思ってたはずなのに…
ワイン飲むより先にまずは座学、テイスティングコメントの書き方の勉強法
1次試験に合格してもウカウカしてられません、1ヶ月後には2次試験が控えてます。
2次試験はワインを実際に飲み解答用紙に見た目、香り、味わいをマークし、それらをもとにブドウ品種、産地、年代を当てるというものです。
多くの人がワインは飲んだことあってもテイスティングコメントを書くのは初めてだと思います。
ワイン受験ドットコムさんにテイスティングコメントの解答用紙サンプルがあるのですが初めて見た時は何をすれば全くわかりませんでした。
ここで私が参考にしたのが
- 佐々木健太さんのYouTubeで紹介されている「佐々木メソッド」
- ワイン受験ドットコムの2次試験対策講座
です。
これらの内容を学習することでワインのテイスティングコメントはある程度の感覚は必要ですが、論理的に筋立てて書くことができるというのがわかります。
なので感性や五感に自信がない人はこれらのコンテンツを視聴することをオススメします!
エノテカのテイスティング対策セットで惨敗…
ここまでテイスティング試験がそんなに難しくないかのように書いてきましたが、挫折がなかったかというとそんなこともなくそれが「エノテカでのブラインドテイスティング対策セット」です。
白赤5品種ずつ1グラスに50mlの計10杯、セットで6,600円とまあまあなお値段。伊達にハタチの頃から飲んでません(歴3年半デスケド)。ある程度品種も当てられるだろ思って臨みました。その結果
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全部外しました
このときばかりは本気で諦めようと思いましたね。ただ高い受験料も払い、せっかく1次試験とっぱしたんだから最後までやりきろう!となんとか踏ん張りました。
飽きるまで飲んだ主要品種
エノテカの敗因分析
ワインを500ml飲み切った頭では何も考えられなかったので、一度ゆっくり寝て自宅で今回の敗因を分析しました。すると次の2つが原因と判明しました。
- これまで飲んできたワインがマイナーどころばっかりで試験にでるワインをよく知らない
- 知らないブドウ品種を教科書の知識だけで選んでミス
逆にいうと品種以外の外観・香り・味わいの部分はちゃんとできていたので(佐々木メソッドに感謝)やることはただ一つ
「ひたすらテストの頻出ワインを飲みまくる」
これだけでした
本格始動、テイスティング対策
テストの頻出ワインを飲むにあたって次の2つに取り組みました
- 自宅で頻出ワインを購入し、ワイン受験ドットコムの「小瓶詰め替え法」で練習
- ブラインドテイスティングができるワインバーで本番想定でコメントも書きながら練習
それぞれ簡単に説明します。まずは小瓶詰め替え法について、これは自宅で買ったワインを50~100mlほど別の容器につめて数種類を飲み比べるという練習法です。これにより自宅で似ている品種の飲み比べができます。
またワインバーに通っての練習も効果的でした。エノテカさんももちろん素晴らしいですが他には
ヴィノスやまざき 有楽町店に併設のワインバー

恵比寿にある wine@Ebisu

に週1回ほど通いました。エノテカさんも含めてですがテイスティングコメントの解答もくれるので独学者的にとても助かりました。
万全を尽くして2次試験へ
〜試験当日
ここまで対策していると品種特性もある程度掴めてきて直前のワインバーで成績は
ヴィノスやまざき 品種3/4、国3/4
wine@Ebisu 品種3/4、国1/4
と上々な仕上がりでした。ちなみにその他酒類の分は配点比率が低い(164点満点中4点)ため1次試験の時と同様にあえて捨てることで効率化を図りました。
試験当日、午前11時くらいに会場である品川高輪プリンスホテルに向かいました(例年は雅叙園だったそうです)。
品種正答まさかの1/4!?ドキドキの合格発表
試験当日の17時に解答が発表されます。そこで私は結構落胆しました。
それでは実際に私の解答と実際の解答を見比べましょう
1問目 私の解答 : シャルドネ、フランス 正答 : ミュスカデ、フランス
2問目 私の解答 : 甲州、 日本 正答 : シャルドネ、日本
3問目 私の解答 : カベルネ・ソーヴィニヨン、オーストラリア
正答 : カベルネ・ソーヴィニヨン、アメリカ
4問目 私の解答 : シラー、フランス
正答 : サンジョヴェーゼ、イタリア
はい、惨敗です。品種2個、国2個くらいが合格ライン(ワイン受験ドットコム調べ)なのですがその基準は突破できていません。ちなみにその他酒類も当然のごとく外しました。
それでも合格!?自己採点から見えてくる最近の2次試験傾向
こんな感じで試験発表当日は「ダメだろうなあ…」みたいな雰囲気で心も沈んでました。
ただ実際はタイトルにもある通り試験に合格しました!ではなんで私が例年のラインを下回っていたにも関わらず合格できたかを2つの視点で話します。
合格理由その1 外観・香り・味わい の部分で得点を稼げていたから
ソムリエ協会員はその年のエキスパート試験の解答を見ることができます。そこで自己採点した結果
121/164
というまあまあの結果が出ていました。つまり品種や国を間違っていても、ちゃんとしたテイスティングフォームが固まっていれば合格できるということです。
この考えはワイン受験ドットコムさんよりも佐々木メソッドに近いと思います。
また解答を見るとワイン受験ドットコムで言われているよりも正解の選択肢が複数あるケースも多くそこも部分点が伸びた要因の一つでした。
合格理由その2 シンプルに合格者数が多い
例年2次試験合格割合は7割前後、低い時は5割程度まで落ち込みます。
ですが一昨年は8割を超えていました。単にこの年の受験者のレベルが高いだけかなあ?と思っていたのですが、去年の合格発表のページを見てみると受験番号に抜けが少なく今年も8割以上の合格率だったと推測されます(ちゃんと数えていないのでここはデータが出てから改めて書きますが)。
ソムリエ協会の会長である田崎真也さんが退任されることもあり今後から少し傾向が変化する可能性がありますので、一時的かもしれませんが2次試験のボーダーは少し緩くなるかもしれません。
まとめ
今回はワインエキスパートの2次試験合格体験についてまとめました。
要点をまとめると
✅2次試験対策は佐々木メソッドでテイスティングフォームを固めれば合格できる
✅主要な品種は飲んでおいた方がいい
✅1次試験の難易度が上がった分、2次試験で調整している?ため今後も易化傾向の予想
でした。最後までお読みいただきありがとうございます。
コメント
非常に興味深いお話をありがとうございます
高校受験や大学受験の予備校の授業みたいに分析やノウハウがたっぷりで面白いです